- 40代・管理職でも転職面接に普通に落ちる——その理由を実体験で解説
- 「面接がうまくいかない」原因——4つの失敗パターンと、それぞれで実際に言った言葉
- 40代特有の失敗パターン——「管理職としての実績」が逆効果になる理由
- 落ちた面接と通った面接の違いを当事者が比較——何が決定的に変わったか
- 面接前に自己チェックできる7つのリスト
転職活動を始めた時、私には根拠のない自信があった。
管理職として10年以上のキャリアがある。 チームをまとめてきた。月100時間残業を乗り越えてきた。 これだけの経験があれば、面接で評価されないはずがない—— そう思っていた。
最初の4社で、全部落ちた。
「管理職の経験がある」「一定の年収がある」という事実は、 面接官にとって「だから採用する」という理由にはならなかった。 面接で問われるのは「あなたがここで何をできるか」だ。 過去の実績は、その答えを証明するための素材にすぎない。
この記事では、4社落ちた面接で実際に何が起きていたかを、 できる限り正確に振り返る。 一般論ではなく、当事者の記録として読んでほしい。
面接がうまくいかない原因——4つの失敗パターン
未経験職種(企画職)への転職を希望していたため、 面接では必ず「なぜ企画職なのですか」という質問が来た。 この質問への答えが、最初の頃は準備できていなかった。
「設計の仕事をしていて、企画の重要性を感じるようになりました」 という答えを言っていた。 それは事実だった。でも、「感じるようになった」という言葉は弱い。 「だからあなたを採用する理由になる」とはならない。
落ちた時の発言
Todd設計の仕事をしていて、企画の重要性を感じるようになりました。
企画の仕事がしたいと思うようになりました。
通った時の発言



設計者として10年、企画書を受け取り続けた。
その中で『お客様視点が欠けている』と感じた企画が多かった。
設計の視点で企画を立てることで、実現可能でお客様に刺さる企画が作れると確信している。
違いは「感じた」から「確信している」への変化だけではない。
「なぜ自分が企画職をやると価値があるのか」という根拠が入っているかどうかだ。
「エンジニアが企画職で戦える理由」という整理を自分の言葉でできるようになってから、 この質問への答えが変わった。
企画職を目指しているのに、面接で「管理職として何をしたか」を長々と話していた。
「チームをまとめた」「部下を育成した」「残業100時間の中でプロジェクトを回した」
—— すべて事実だが、すべて企画職への転換の根拠としては弱い。
落ちた後、エージェントからもらったフィードバック
「先方から連絡がありました。管理職としての実績は十分理解できた。でも、企画職として何をやりたいのか、何ができるのかが伝わらなかった、とのことです。」
「管理職として優秀なのはわかった。でも、なぜ企画職でなければならないのかが見えなかった。」
このフィードバックを聞いて初めて気づいた。 「管理職として何をしたか」を語ることに集中しすぎて、 「企画職として何ができるか」を語っていなかったのだ。
40代の失敗パターンとして特に多いのが、このケースだ。
NIKKEIリスキリングの調査でも、40代の転職面接での失言として 「年収・肩書を上げたい」「管理職としての経験をアピールする」が挙げられている。
企業が40代に求めるのは「転職先で何をするか」であって 「前職で何をしたか」ではない。
落ちた時の発言



チームマネージャーとして10名を管理し、月100時間の残業がある中でプロジェクトを完遂しました。
(管理職実績の列挙)
通った時の発言



設計者として企画書を受け取り続けた経験から、お客様の声を起点に、技術的制約を加味した企画を立てることができます。
この視点は、企画職経験者が持っていない強みだと考えています。
面接の準備として、「どう話すか」ばかりを考えていた。
想定問答を作り、答えを暗記し、本番ではその答えを言うことに集中した。
でも実際の面接で問題になったのは、「聞く」ことができていなかったことだ。
面接官の質問に対して、準備した答えを「当てはめる」という姿勢になっていた。
その結果、面接官が「聞きたいこと」と、私が「言いたいこと」がずれていった。
面接は「自分をアピールする場」ではなく「相手が何を求めているかを理解し、それに答える場」だ。その認識のズレが、最初の4社では修正できていなかった。
具体的に何が変わったか。 面接官の質問を聞いた後、すぐに答えを言い始めるのではなく、 「○○という観点でよろしいでしょうか」と確認するようにした。
これだけで、面接官との「会話」になった。 一方的なプレゼンになっていた面接が、対話になった。
未経験職種への転職だったため、「本当に自分が採用されるのか」という不安が常にあった。 その不安が、言葉に滲み出ていた。
「未経験ではありますが」「至らない点もあるかもしれませんが」という前置きを、 意識せずに多用していた。 謙虚さを示しているつもりだったが、 面接官の目には「この人は自分に自信がない」と映っていたはずだ。
40代の面接では特にこの傾向が強い。 かつての管理職としての謙虚さが、転職面接では「戦力になるか不明」という印象につながりやすい。
自信のなさが出ていた言葉



未経験ではありますが、精一杯頑張ります。



至らない点もあるかもしれませんが、勉強させていただきます。
根拠のある自信の言葉



設計側から見た企画の課題を言語化できる、という視点は、御社の企画部門に今ないものだと確信しています。
この視点で貢献できます。
「未経験だから謙虚に」という姿勢は間違っていない。
でも謙虚さは態度で示すものであって、言葉で前置きするものではない。
言葉では「なぜ自分が採用されるべきか」の根拠を、 明確かつ前向きに語る必要がある。
落ちた面接と通った面接の、決定的な違い
4社落ちた後、「ここだ」と思った面接がある。 その面接で何が起きたかは別の記事に書いたが、 ここでは「落ちた4社」との違いを整理する。
決定的な違いは、一つだった。
落ちた面接では「自分を売り込もうとしていた」。通った面接では「相手が何を必要としているかを理解し、自分がそれに答えられると伝えた」。
通った面接で面接官に言われた言葉が忘れられない。 「設計から来た人は夢物語を書かない。それがうちに足りていないものだ。」 この言葉は、私が「売り込んだ」ものではなく、 私の話を聞いた面接官が「自分たちに必要なもの」として言語化してくれた言葉だ。
落ちた4社では、私は自分の話をしていた。 通った1社では、相手の課題と自分の強みが重なる場所を見つける会話をしていた。 その違いが、すべてだった。
面接前に確認すべき7つのリスト
4社落ちた経験から、面接前に必ず確認するようにしたことを7項目にまとめた。 面接がうまくいかないと感じている人は、チェックしてほしい。
面接前セルフチェック(7項目)
- 「なぜ今の職種から転換するのか」を、自分の実体験を根拠に30秒で言えるか
- 「転職先でどんな価値を提供できるか」を、具体的なエピソード付きで言えるか
- 「未経験ではありますが」「至らない点もあるかもしれませんが」という前置きを排除できているか
- 面接官の質問を最後まで聞いてから答えているか(答えを先読みして話し始めていないか)
- 「前職でこうだった」という比較ではなく「転職先でこうする」という前向きな言葉になっているか
- 志望企業の課題を調べていて、「自分がその課題を解決できる理由」を用意しているか
- 年収・肩書・待遇を面接で最初に出していないか
このチェックリストは「これができていれば必ず受かる」というものではない。
「落ちた原因になりやすいミス」を事前に排除するためのリストだ。 4社落ちた原因のほとんどが、このリストのどれかに当てはまっていた。
40代転職面接——よくある質問
面接の失敗パターンを一人で分析するのは難しい。 エージェントに同席してもらったり、模擬面接をお願いすることが、 修正への最短ルートだ。リクルートエージェントは面接対策のサポートも行っている。
Next Article








コメント