わからないことがあったら聞いてください。
わからないことがわからないので、聞くのをやめておこう。
全てがわからないから、細かく聞いていこう。
よくある職場の光景です。
ついつい「わからないことがあったら聞いて」と言ってしまうと思います。善意のつもりかもしれませんが、”聞くのをやめてしまう”か”すべてを聞いてしまう”のどちらかになりがちです。
では、どうするべきかを解説していきましょう!
「わからないことがあったら聞いて」の代わりに使うべきフレーズ:
パターン1:プロセスが決まっていない場合
- どのように進めるか、いくつか案を考えて報告してもらって良いですか?
パターン2:プロセスが決まっている場合
- マニュアルを見てもらって、わからない部分があればどのように解釈して進めるつもりかを報告してもらっても良いですか?
なぜ「わからないことがあったら聞いて」ではダメなのかと、対応方法について詳しく解説をしていきます。
「わからないことがあったら聞いて」ではダメな理由
「わからないことがあったら聞いて」はよく使いますが、何が問題かわかりません。
「わからないことがあったら聞いて」は、言われた相手が思考を停止させてしまうか、相手が考えることを放棄することにつながります。
「わからないことがあったら聞いて」がダメな理由
- 言われた相手の思考を停止させてしまい、仕事が進まなくなってしまう。
- 言われた相手の考える機会を奪ってしまい、自分も言われた相手も負荷が大きくなってしまう。
相手の思考を停止させてしまう理由
そもそも、なぜ「わからないことがあったら聞いて」が相手の思考を停止させるのでしょうか?
「わからないことがあったら聞いて」と言われた側は、何がわからないのかわからないことが多くて、どう聞いたらわからない状態になってしまいます。
相手の思考を停止させてしまう理由
- 何がわからないか説明ができず、何も相談ができない。そのため仕事が進まない。
結果的に、仕事が進まないことに気づかない期間が長くなってしまい、プロジェクトに影響を与えてしまいます。
相手の考える機会を奪ってしまう理由
「わからないことがあったら聞いて」と言ってから、めちゃくちゃ細かいところまで聞いてくるようになったのですが。。。
もっと自分で考えて欲しい!
それは、相手の考える機会を奪っています。相手は何も考えずに、ちょっとでもわからない箇所はあなたがすべて答えてくれるから、相手は作業のみになっています。
相手の考える機会を奪ってしまう理由
- 少しでもわからなければ、聞けばあなたが解決してくれると思い、すぐに聞いてしまう。
- 自分で検討することや、調べることができなくなって、将来的にも聞かないと動かない人になってしまう。
聞かれてしまって、あなたの負荷も高くなります。仕事を与えた以上、相手には責任を持ってもらい、仕事を進めて欲しいですね。
「わからないことがあったら聞いて」の代わりのフレーズ
結局、どのように言えば良いのでしょうか?
自分自身で意思決定をするように仕向けるような指示をすれば良いです。
相手に意思決定を促すための言い方のポイント
- どこまでの範囲を相手に考えてもらって、ここで一度チェックしましょうという言い方をする
- 相手に調べることをやってもらい、調べてもわからない場合に質問してくださいという言い方をする。
プロセスがない場合の言い方
プロセスがない場合に、勝手にやられても困るから、細かく指示しないといけないのではないでしょうか?
プロセスがないのであれば、まずはプロセスを考えてもらって、プロセスを確認するのが良いです。
プロセスがない場合の言い方
- どのように進めるか、いくつか案を考えて報告してもらって良いですか?
- まずはプロセス案を作ってもらって、プロセスを確認させてください。
プロセスがある場合の言い方
プロセスがあるのであれば、何もフォローしなくても良いのではないでしょうか?
プロセスがあっても、プロセス通りに実行できているか不安だと思います。そのため、なぜ〇〇というプロセスがあるのかを教えてあげれば良いと思います。
プロセスがある場合の言い方
- マニュアルを見てもらって、わからない部分があればどのように解釈して進めるつもりかを報告してもらっても良いですか?
- この業務の目的は〇〇だから、〇〇に向けて進めてください。プロセスがわからない場合は、いくつか進め方の案を考えて相談してください。
まとめ
「わからないことがあったら聞いて」という前に考えてみましょう。
- 相手も人間なので考える力は必ずあります。そのため、不安にならないようにケアしながら、相手に考えてもらうように仕向けていきましょう。
- 「わからないことがあったら聞いて」は、相手にすべてを託しています。あなたもプロジェクトを推進する必要があるため、相手にどこまでの範囲を考えてもらって、どの段階まで進んだら確認するかを伝えましょう。
- 「わからないことがあったら聞いて」では、あなたが常識だと思っていることも相手は知らないために質問ばかりになる可能性があります。そのため、質問が多くなり、あなたのイライラも募っていきます。相手を信頼していることを伝えて、任せていきましょう。
もし、「わからないことがあったら聞いて」が口癖の人がいれば、今すぐにやめてください。
相手はもっと良いアイデアを持っているかもしれませんので、できる限り相手に考えてもらう言い方をしていきましょう。
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