米国大統領にドナルド・トランプ氏が当選しました。2025年1月20日に就任を予定しています。
トランプ氏が大統領に就任することで、投資の市場は大きく変わることが予想されています。
何が起こるかを知る前に、まずはトランプ氏の考え方を整理して、結果的に市場がどうなるかを想定していきましょう。
トランプ氏の考え方
1度目に大統領に就任した時の考え方をまとめました。
アメリカ第一主義
これが一番有名な考え方です。
過去は「アメリカ第一主義」を掲げて、アメリカの利益を最優先に政策を考えているように思います。
例えば、貿易協定の見直しや関税の引き上げをして、アメリカの企業を優先する考え方です。
移民政策の厳格化
トランプ氏は移民政策を厳格化し、不法移民の取り締まりを強化しました。
有名な話では、メキシコ国境に壁を建設する計画があります。これは多くの不法移民がメキシコ経由でアメリカに入国している事実があるからです。
経済政策の重視
トランプ氏は減税政策を実行して、企業や富裕層の減税を実施しました。また規制緩和をして、ビジネスの円滑な遂行に尽力しました。
軍事力の強化
トランプ氏はアメリカの軍事力を強化しました。
その際に、同盟国に防衛費の負担を求めた経緯があります。日本にも在留しているアメリカ軍がいますが、アメリカ軍に対しての負担を求められたことは有名な話です。
一般市民の代弁者
トランプ氏は、一般的な市民の不満を過激な形で演説やSNSで発信することで、一般市民の代弁者として指示を得ることに成功しています。
過去の市場への影響
トランプ氏は2016年に一度大統領に就任しております。その時にはマーケットがどうなったのかを考察してみましょう。
株式市場
当初は減税などの経済政策の期待から株式は上昇しました。しかしながら、政策実施の遅れや貿易戦争の懸念から、かなり不安定な状態でした。
為替市場
ドルの価値が一時的に上がりました。円安ドル高になり、日本人の暮らしは一時的に不安な状態となりました。しかしながら、同じく政策実施の遅れ、貿易戦争の懸念により、ドルの価値は下がりました。
世界市場
世界市場は多くの国で不安定になりました。それは貿易戦争の懸念があったためです。
トランプ氏の大統領就任後に発生することを予測
予測:アメリカの好景気は安定的に続く(ただリスクは今までよりも高い)
アメリカ第一主義を掲げ、減税などの経済対策を重視することで、アメリカのマーケットは比較的良い状況になると予測します。しかし、アメリカと敵対する国のみではなく、同盟国は不安定な状況になるとも予想され、アメリカ一人勝ちになる可能性も高いと考えています。
リスク1:市場が不安定になる
本当にどちらに転ぶかわからない為替市場。期待vs懸念の戦いを予測しています。
超円安で1ドル180円〜200円ほどになる可能性もあると思いますし、逆に超円高で1ドル100円〜120円ぐらいになるとも予測できます。正直、これは予想が難しいのですが、私は1ドル160円前後を推移すると考えています。
それは、過去のトランプ氏が実行していた経済政策が一部は成功すると考えているためです。
減税政策・移民対策が成功して、アメリカ第一主義が有効に活用される反面、主にホワイトカラーの方々から批判を浴びるためと考えています。
なので不安定ではあるものの、160円前後の推移で最終的に落ち着くのでは?と考えています。
ドル高になると、アメリカ国内で輸出をメインにしている企業にとってはダメージとなります。
リスク2:雇用の改善は本当に実施されるか?
アメリカの雇用者数が伸びると考えており、雇用者数が伸びることで経済が良い方向に動くことが考えられます。そのため、アメリカ株を中心としたマーケットは伸びると考えています。
例えば、関税が上がると日本で作ったものを輸出することよりも、アメリカで作った方が良いと判断される可能性があります。そのために、アメリカでの雇用が増えることになります。
ただ、実際にアメリカでの雇用状況が一時的に改善されるかもしれませんが、結果的に一般市民の報酬の増大、ドル高の二重苦で企業としては苦しくなり、最終的にはアメリカに輸入した方が良いと判断されるかもしれません。
私たちはどう動くべきか?
トランプ氏が大統領に就任しても冷静に判断して行くことが求められます。
一時的に株価や債券が安定せずに大きく下げてしまうこともあるでしょう。ただ焦らずに企業や金融商品の力を見極めて動くことが重要です。
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