プロジェクトマネージャーは教える機会も増えます。
教えるのって苦手なんですよね。どうやって教えたら良いのかわからないし、教えても伝わらないし。困っています。
教えることもコツがあり、教え上手になることで多くのメリットがあります。
教え上手になった時の好循環
プロジェクトマネージャーは日常的にチームメンバーや関係者とコミュニケーションを取る必要がありますし、教え上手であることが重要です。
チームメンバーの能力やスキルを引き出し、成長させることができます。これにより、チーム全体のパフォーマンスが向上し、高い成果が出せるチームになります。
チームメンバーに適切な指導やサポートを提供することで、チームの自己管理能力を高めることができます。その結果、マネージャー自身が専念できる時間を確保し、プロジェクトの管理や問題解決に集中することができます。
問題が発生しないことにより、更にスムーズにプロジェクトの運用が出来るようになります。メンバーとのコミュニケーション時間も更に多く確保することが出来て、更にメンバーに教えることができるようになります。結果、自分自身のプロジェクト管理に集中したり、最終的には更に大きなプロジェクトを実行できるようになります。
ここでは、もっと教え上手になるためのコツを解説します。
教え下手は自分もしんどい
教えるのが上手な人と下手な人の差は?
教えるのがうまい人は「相手本位」、教えるのが下手な人は「自分本位」
特徴 | 上手な人 | 下手な人 |
---|---|---|
アプローチ | 相手のニーズやレベルに合わせた教え方 | 自分の知識や経験を押し付ける |
配慮 | 相手の立場に立ち、配慮を行う | 自分の立場に固執し、相手を無視する |
コミュニケーション | 相手の理解度を確認しながら対話する | 自分の考えや方法を押し通す |
効果 | 相手が理解しやすく、学びやすい | 相手が理解しにくく、学びにくい |
教えるのが上手な人は相手の立場やニーズを考慮し、柔軟にアプローチを調整します。一方、教えるのが下手な人は自分の立場や主観に固執し、相手の理解やニーズを無視する傾向があります。
教える時には、相手を観察することから始めてみませんか?
でも、相手をどのように観察すれば、教えるのがうまくできるのでしょうか?
相手を観察する方法 2選
- コミュニケーションを取る
コミュニケーションは相手を知る上で一番重要です。相手が話しやすい環境を整えて、積極的にコミュニケーションを取って行きましょう。特に質問をすることは、相手に興味があることを伝えるのに効果的です。 - 黙って所作を観察する
コミュニケーションと真逆ですが、相手がどのような行動をしているのかを黙って観察することも効果的です。行動を観察することで、相手の本来の考えや、行動傾向を把握して、相手のできること、できないことを把握することは教えるために重要です。
相手を観察して、相手のことを考えて教えることは教え上手への第一歩です。
教え上手になった時に、あなたのメリットは?
そもそも教え上手になったことで、プロジェクトマネージャーはどんなメリットがあるのでしょうか?
結果的にプロジェクトマネージャーとして、プロジェクト運営が楽になることが大きなメリットです。
今まで自分しかできなかったことが、教えられた人ができるようになることで、自分のプロジェクトに関わる業務量は減るので、あなたがもっと管理業務に専念することで問題が発生しないようになります。
教え上手になった時の好循環
プロジェクトマネージャーは日常的にチームメンバーや関係者とコミュニケーションを取る必要がありますし、教え上手であることが重要です。
チームメンバーの能力やスキルを引き出し、成長させることができます。これにより、チーム全体のパフォーマンスが向上し、高い成果が出せるチームになります。
チームメンバーに適切な指導やサポートを提供することで、チームの自己管理能力を高めることができます。その結果、マネージャー自身が専念できる時間を確保し、プロジェクトの管理や問題解決に集中することができます。
問題が発生しないことにより、更にスムーズにプロジェクトの運用が出来るようになります。メンバーとのコミュニケーション時間も更に多く確保することが出来て、更にメンバーに教えることができるようになります。結果、自分自身のプロジェクト管理に集中したり、最終的には更に大きなプロジェクトを実行できるようになります。
私も多くのプロジェクトに携わりましたが、教え上手なプロジェクトマネージャーが率いるプロジェクトは成功する可能性が高いです。
教えるのがうまくなるコツ4選
私が教える時に意識しているコツを4つお教えします。ぜひご参考にして頂いて、今後のあなたのプロジェクトを成功に導きましょう。
教えるのがうまくなるコツ4選
- ベネフィットを伝える
- 具体的に伝える
- 説明は簡潔に
- 見守ることも重要
これをやることで教えられる人はどうなるのか? ベネフィットを伝える!
ベネフィットとは?
ある行動や決定によって得られる利益やメリットのこと
例えば、資格試験を取るという行動で得られるベネフィットは給与の増加や、自分の興味がある仕事が出来るよになること等が挙げられます。
そもそも、仕事のやり方を教えるだけなのに、ベネフィットを伝える必要があるのでしょうか?
ベネフィットを理解せずに教えてしまうと、教えられる側の基礎力・思考力・実践力が低下します。結果的に教えられた側は、教えた側の期待値通りの成果を出すことは難しいです。
ベネフィットを伝えないと期待通りに動いてくれない理由
- 基礎力低下
ベネフィットを理解せずに行動すると、基礎力が低下し、適切な方針を立てる能力が衰えます。例えば、ベネフィットが分からないと、基礎力としての知識や理解が不足し、行動の方針を決定する際に必要な情報を見極めることが難しくなります。 - 思考力低下
ベネフィットを把握できないと、思考力が低下し、行動の動機づけが難しくなります。例えば、ベネフィットが明確でない場合、学習や行動を続けるための動機づけが不足し、思考して行動するという意欲が低下します。 - 実践力低下
ベネフィットを理解できないと、実践力が低下し、適切な情報を収集・分析能力や、目標達成に向けた適切な行動をとる能力が低下します。
結果的に、教えたこともできないですし、今後につながることもないので、ベネフィットはしっかり最初に教えましょう。
百聞は一見にしかず? 具体的に伝える!
いつも口頭で教えるようにしていますが、相手が思い通りに動いてくれません。
口頭だけで伝えると相手の理解度や受け取り方にギャップが生じる可能性があります。情報の受け取り方や理解度は個人によって異なるため、口頭だけでは十分な情報伝達ができない場合があります。
教える時には口頭で伝えずに、具体的に見せる理由は?
- タスクの理解向上
具体的な指導を通じて、チームメンバーは自らの役割と責任を理解し、作業の方針や方法を明確にします。これにより、失敗やミスを防ぎ、プロジェクトのスムーズな進行を実現できます。 - 目的の明確化
具体的な指導は、チームメンバーにプロジェクトの目標や成果物を一目で理解させる効果があります。それぞれが共通の目標を把握し、その達成に向けて効果的に取り組むことができます。 - 役割の認識
具体的な役割分担を明示することで、チーム全体が自らの役割を把握し、協力して作業を進めることができます。これにより、効率的な作業配分が可能となり、プロジェクトの成功につながります。 - リスクの最小化
具体的な指導は、チームメンバーが期待通りの作業を行うことを保証します。これにより、「百聞は一見にしかず」の精神に基づいて、ミスや誤解を最小限に抑え、プロジェクトの品質と進行を確保することができます。
口頭だけではなく、具体的に見せることで理解度は向上します。例えば具体的な例題を出し、実施してもらうことで、もっと理解度が上がります。
一度に詰め込みすぎ? 説明は簡潔な方が良い!
教える時は全部を教えた方が良いのではないでしょうか?
全部を教えることが必要な時もあるでしょうが、原則としては1度に多くのことを詰め込んではいけません。できれば1つに絞って教えると良いでしょう。
一度に多くのことを教えてはいけない理由
- 情報定着率が下がる
一度に複数のことを教えると、学習者が情報の過負荷になります。複数の概念やスキルを同時に理解しようとすると、混乱しやすく、情報の定着や応用が難しくなります。 - 本質的な理解ができない
複数の内容を同時に教えると、それぞれの内容について深く理解する時間や機会が十分に確保されない場合があります。結果として、表面的な理解にとどまり、本質的な理解や応用力が不足する可能性があります。 - 集中できない
複数のことを同時に学習すると、学習者の集中力が分散されやすくなります。このため、各内容に集中して理解することが難しくなり、効果的な学習が妨げられます。 - 混乱してしまう
複数の内容を同時に教えると、学習者が異なる概念やスキルを混同したり、間違えたりするリスクが高まります。特に初心者や新人の場合、基礎的な概念を明確に理解することが重要ですが、複数の情報が入り交じると混乱しやすくなります。
教える時は相手の理解度を確かめつつ、1つずつ丁寧に教えましょう。
できるだけ細かい指示していないですか? 見守りの重要性!
ちゃんと指示通りに動いて欲しいので、細かく指示を出しています。
細かく指示を出すのも時には必要ですが、長期で活躍をしてもらうためには見守ることも重要です。
でも、結局見守ることで失敗してしまったり、自分がやった方が早いってなりませんか?
教えるときには、必ず相手に考えさせること、そして問題が起きそうな時にそっと手を貸すことが重要です。
プロジェクトマネージャーが細かく指示を出してはいけない理由
- 再現性がない
プロジェクトの状況や環境は常に変化しており、細かな指示が変化に対応できない場合があります。その結果、チームメンバーは過去の指示に縛られ、現在の状況に適切に対応できなくなる可能性があります。 - 融通が利かない
チームメンバーが特定の手順や方法に従うことを強要されると、新しいアイデアやアプローチを探求する意欲が低下し、問題に対する解決策が生まれにくくなります。また、プロジェクトの変化や予期せぬ課題に対応するための柔軟性もなくなります。
教える側は教えられる側を信頼しましょう!何か自分とは違うアイデアが生まれるかもしれません。
まとめ
この記事は、教えることの技術に焦点を当てました。
教える上手と下手の違いを探り、相手の立場やニーズを考慮することの重要性を強調しています。教える上手な人は相手本位であり、柔軟なアプローチを取りますが、下手な人は自分本位で相手を無視しがちです。
また、教える際には相手を観察し、コミュニケーションを取ることが重要です。教え上手になることで、プロジェクトマネージャーとしての能力向上やチームの成長を促進し、問題の発生を減らすことができます。
教える上手になるためのコツとして、ベネフィットを伝えること、具体的に示すこと、説明を簡潔にすること、そして見守ることの重要性を紹介しました。
教えるコツを学び、プロジェクトを円滑に進められるようにしましょう!
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