プロジェクトを遂行するには計画をしっかり立てる必要があります。よく言われることですよね。
しかし、プロジェクトの予算、目標設定や関係者が複雑に絡み合うことになります。
計画は混迷をしてしまうことが多く、結果的に行き当たりばったりになってしまう人も多いのではないでしょうか?
私も計画を立てる時に、色々な情報を入手するのが面倒だと思い、自分の経験のみでスケジュールを立てて失敗したこともありました。
プロジェクトの計画を立てる方法がわからなくて、曖昧なスケジュールを引いてしまう人もいると思います。
また、最初にスケジュールを引いても、どうせ変わるからとスケジュールを作るのを諦めていませんか?
このページでは、スケジュール作成の手順、重要性、注意事項について解説をいたします。
本ページの目的
- 計画を立てる手順を知ること
- プロジェクトの計画を立てる重要性を知ること
- 計画立案時に注意するポイントを知ること
- いつも期限が守れない人
- 計画を立てるけど、計画が変わり続けてしまう人
プロジェクトを始めるときに決めるべきことは、以下の記事を参考にしてください。
https://todd-uplife.com/start_project/スケジュールを立てる 4つの手順
まずは、スケジュールを立てる方法を知ることから始めましょう。
ここでは、スケジュールを立てる4つの手順を解説します。
計画を立てる極意
- プロセスの洗い出しを実施する
- 工数と所要時間を予測する
- リスクを計画する
- スケジュールを見えるようにしておく
プロセスの洗い出しを実施する
計画を立てるにあたり、目標に向けてどのようなタスクを実行していくのかを洗い出しておく必要があります。
プロセスの洗い出しを実施するポイントを解説します。
プロセスを洗い出すポイント
- 人と人、アウトプットとインプットをつなぐタスクを洗い出すこと
- 何かを作成した場合には、必ずチェックするプロセスを忘れないようにする
まずプロセスを洗い出すことが計画立案の第一歩です。
これがわからずに適当に計画をしてしまうと、後で後悔をします。
工数と所要時間を予測する
それぞれのプロセスが洗い出しができたら、今度は工数を所要時間を見積もります。
予測は推測に過ぎないので、不要という意見もあるかもしれませんが、ある程度見積をしておかないと期限に間に合わないと後でバタバタします。
作業の所要時間の精度を高くに見積をしなければ、計画やプロジェクトが崩壊してしまいます。
作業の所要時間を見積するには5つの方法があります。
作業を見積する方法
- 作業の担当者に聞いてみる。
- 専門家に客観的に聞いてみる。
- 過去の類似する作業の所要時間の実績値を使う。
- 特定の作業と所要時間に何か関係がある場合はその実績値を使う
(例えばプログラムを書く場合は1コードあたりの時間を使う) - 最後はよく考えて割り切る。ただし最後の手段とする。
まずは、作業ごとにしっかり見積をしていきましょう。
リスクを計画する
プロジェクトは常にリスクが付き纏います。
全体のスケジュールについて、何も問題なく進んだ最善のケースと、何かトラブルがあった場合の最悪のケースを想定していきましょう。
プロジェクトマネージャーはリスクについては常に計画をし続ける必要があります。
ここでは、リスクを計画する方法について解説をします。
リスクを計画するポイント
- 楽観的な見積を実施する
全てが問題なくスムーズに進んだ場合を想定して計画立案をする - 現実的な見積を実施する
問題がいくつか発生する想定で、いくつかの遅れを最初から想定しておく。 - 悲観的な見積を実施する
特に初めて実施するプロジェクトでは多くの問題が発生する可能性があるので、作業が大幅に延伸することを想定しておく。
これらをバランスよく見積をする必要があります。
スケジュールを見えるようにしておく
スケジュールをメンバーに見せておくことをオススメします。
メンバーには常に計画を見せておくことで、以下のような改善をすることができます。
メンバーに計画を見せることのポイント
- メンバーが思う計画や工数・期間の予測との相違点がわかる。
- しっかりとメンバーに責任を持って実施して頂けるようになる。
スケジュールの見積段階から関係者には隠すことなく、全てを開示していきましょう。
しっかりとしたスケジュールを立てる重要性
見積段階でしっかりしたスケジュールを立てることの重要性について解説をします。
しっかりしたスケジュールを立てる極意
- 絶対的な期限には間に合わせる必要がある
- 計画の遅れが見えるようにするため
絶対的な期限に間に合わせる必要がある
プロジェクトには必ず最終期限があります。
これを遵守するために、計画は絶対に必要です。
この絶対的な期限に間に合わせるためには、いくつかポイントがあるので解説します。
絶対的な期限に間に合わせるポイント
- 絶対的な期限が、なぜ必達なのかを考えておく
- 後工程のプロジェクトを考えて、絶対的な期限を明確にしておく
絶対的な期限を知ることはプロジェクトマネージャーにとって大事な仕事です。
しっかり期限を明確にしていきましょう。
計画の遅れが見えるようにするため
スケジュールを決める際には、必ず計画の遅れがわかるようにしておきましょう。
そのために必要なポイントを解説します。
計画遅れを見えるようにするポイント
- 途中で必ず関所を設けること
- 関所では数値的に達成したかどうかを判断できるようにしておくこと
- 達成できなかった場合のリカバリプランをあらかじめ計画に入れておくこと
計画遅れが見えるようにスケジュールを立案することで、プロジェクトの進め方をイメージすることができます。
スケジュールを立てる時の注意事項
私の長年の経験上、スケジュール立案のやり方を失敗してしまうと、プロジェクト全体が失敗してしまう傾向があります。
スケジュールを決めておかなければ、後でリカバリすることは容易ではありません。
多くのプロジェクトで、人がどんどん投入してしまっていて、結果的には失敗してしまう場面を見てきました。
ここではスケジュールを立てる時の注意事項について解説します。
スケジュール立案の注意事項 3選
- 完璧なスケジュールは存在しないことを理解する
- 絶対的な期限ギリギリまでスケジュールを詰め込まない
- 軌道に乗るまでには時間がかかるものである
完璧なスケジュールは存在しない
当初立案したスケジュール通りに遂行されたプロジェクトを見たことがありません。
ほとんどのプロジェクトでは、完璧ではない計画の中、臨機応変に対応しながら遂行しています。
結果的に最初の計画はあくまで理想に近い状態だと思います。
もちろん計画段階では必ず真剣に計画をする必要がありますが、それに執着し過ぎて計画できないのでは本末転倒です。
いつまで経っても計画していては意味がありません。どこかでスタートするしかありません。
完璧なスケジュールは存在しないことを理解して、計画を立案していきましょう。
絶対的な期限ギリギリにはしない
たまにプロジェクトの期限を絶対的な期限にする人がいます。
結果的に、全然間に合わない場合も多く、人がどんどん投入される結果になりかねません。
プロジェクトの進捗は水ものなので、多くのプロジェクトが遅れが発生します。
その時に期限に余裕がなければ、間に合わない=焦る=ミスが出るという悪循環になりかねません。
あらかじめ絶対的な期限より前に終わらせる計画を立案しておきましょう。
軌道に乗るには時間がかかるものである
プロジェクトは計画をしても軌道に乗るまでに時間がかかるものです。
軌道に乗る前に試行して計画を立てても、計画が過剰になる可能性があります。
軌道に乗ることを想定できることもあります。
計画には軌道に乗ったことを想定して作成することも視野に入れましょう。
ある程度の経験ある人にも計画に参入していただくことをオススメします。
まとめ
今回のまとめ
- プロジェクトの計画は手順を踏んでしっかりと立案していきましょう。
- 計画がないと遅れも把握ができません。計画はプロジェクトの指針です。
- ただし絶対的な期限に合わせて計画することはオススメできません。
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