転職エージェントやサービスは、登録する前に「どれを使うか」を決めておいた方がいい。 全部に登録して全部から求人が来ると、比較するだけで時間が溶ける。 在職中に転職活動をする時間がいかに限られているかは、 実際にやってみて痛感した。
私はリクルートエージェント・ビズリーチ・LinkedInの3つを並行して使った。 結論を先に言う。
リクルートエージェント:40代の転職活動のメインに使うべき。担当者次第の部分はあるが、「できること100個」の資料を持って行くと対応が変わる。私はここで内定を取った。
ビズリーチ:同じ業種・同じポジションへの転職には有効。ただし環境を大きく変えたい場合には向かない。私は早い段階で使うのをやめた。
LinkedIn:外資系や、すでに業界に人脈がある人向け。日系企業への転職、特に40代の未経験転職には効果が薄い。スカウトは来るが的外れなものが多かった。
以下に、それぞれを実際に使った体験をそのまま書く。 きれいごとは書かない。
リクルートエージェント——最初は「軽く見られていた」が、変わった
国内最大手の転職エージェント。求人数が多く、40代向けのサポート体制も整っている。ただし担当者の質にばらつきがあり、当たり外れは正直ある。
私の評価
結果的に、ここで内定を取った。ただし最初から親身だったわけではない。変わったのは「できること100個」の資料を提出してからだ。それまでは30分で終わる淡々とした面談だった。
最初の面談で感じた「温度の低さ」
最初にリクルートエージェントに登録した時、担当者の反応は正直冷たかった。 40代・管理職・未経験職種への転職希望という条件は、 エージェントにとって「売りにくい案件」だったのだと思う。
面談は30分で終わった。 2〜3件の求人を紹介されて、「また何かあればご連絡します」——それだけだった。 このまま続けても意味がないかもしれないと、正直思った。
資料を提出してから、空気が変わった
転換点は、「できること100個」をまとめた資料を提出したことだった。 職務経歴書とは別に、自分にできることを100個書き出し、 根拠エピソードとひもづけたA4数枚の資料だ。
提出した翌週の面談から、担当者が変わった。同じ人間なのに、別人のように話を聞いてくれた。紹介される会社の質が変わり、説明が詳しくなり、こちらの条件を聞きながら調整する「議論の場」になった。
エージェントは企業に人材を紹介することで報酬を得るビジネスだ。 だから「売れると判断した人材」には、優先的に動く。 40代が「売れる人材」と思わせるには、言葉ではなく資料しかない。 それを実感した体験だった。
担当者が合わないと感じたら、すぐに変えていい
一つだけ注意点がある。担当者の質にはばらつきがある。 合わないと感じたら、遠慮なく担当者の変更を申し出た方がいい。 エージェントサービスとして使い続けることと、担当者を変えることは別の話だ。 私も一度変更を申し出た経験がある。 その後の面談の質は、明らかに上がった。
国内最大手。40代の転職サポート実績も豊富。まず登録して、担当者との相性を確かめてほしい。資料を持って行くと、対応が変わる。
ビズリーチ——環境を変えたい人には、向かなかった
ハイクラス向けのスカウト型転職サービス。企業やヘッドハンターから直接スカウトが届く仕組み。年収600万円以上を対象とした求人が多い。
私の評価
登録はしたが、早い段階で使うのをやめた。紹介されるのが現職と同じ業種・同じポジションばかりで、環境を変える意味を感じなかった。
スカウトは来た。でも、的外れだった
ビズリーチに登録すると、スカウトはそれなりに届いた。 ただ、内容を見ると「マルチメディア系の管理職ポジション」ばかりだった。
当然と言えば当然だ。 ビズリーチのスカウトは、職務経歴書に書かれた「過去の実績」をもとに届く。 「企画職にチャレンジしたい」という意図は、職務経歴書だけでは伝わらない。
今の仕事と同じ仕事を、別の会社でやる。それが転職の目的なら、ビズリーチは強力なツールだ。でも私が変えたかったのは「仕事の種類」だった。
ビズリーチが向いている人、向いていない人
私の経験から言うと、ビズリーチが有効なのは 「同じ職種で、より良い条件の会社に移りたい」場合だ。 年収アップ、ブランド企業への転職、同業種でのキャリアアップ—— そういう転職には、スカウト型の強みが活きる。
一方で、私のように「職種を変えたい」「業界を横断したい」という場合には、 スカウト型よりもエージェント型の方が向いている。 自分のやりたいことを担当者に伝えて、一緒に探してもらえる仕組みの方が、 未経験転職には合っている。
同職種でのキャリアアップ、年収アップを狙う場合には有効。ハイクラス求人を幅広く見たい人に。
LinkedIn——外資系を狙うなら使える。そうでなければ優先度は低い
世界最大のビジネスSNS。海外では転職の主要チャネルだが、日本国内では外資系企業やグローバル企業への転職に偏る傾向がある。
私の評価
スカウトは来たが、外資系ばかりで使いこなせなかった。日系企業への転職、特に未経験職種へのチャレンジには向かないと感じた。ただし外資系を狙うなら積極的に使うべきだ。
スカウトは来たが、ほぼ外資系だった
LinkedInにはプロフィールを英語と日本語の両方で作成して登録した。 スカウトメッセージは届いた。 ただ、その大半が外資系企業か、グローバル採用のポジションだった。
私が狙っていたのは日系の事業会社での企画職だったため、 LinkedInで来るスカウトとはほとんど噛み合わなかった。
LinkedInが有効な条件
LinkedInは「普段から業務上の交流がある人」が有利になる仕組みだと感じた。 海外の取引先とやり取りがある、グローバルプロジェクトに関わっている、 業界のカンファレンスに登壇したことがある—— そういう人は、LinkedInのプロフィールが自然と充実し、スカウトの質も上がる。
逆に、社内で仕事を完結させてきた人間がいきなり登録しても、 プロフィールが薄くなりがちで、スカウトの的外れ感が高くなる。 私はまさにそのパターンだった。
3サービスを並べると、こうなる
| 比較項目 | リクルートエージェント | ビズリーチ | |
|---|---|---|---|
| 40代への対応 | ◎ 充実 | △ 条件次第 | ▲ 限定的 |
| 未経験転職 | ◎ 相談できる | ✕ 向かない | ✕ 向かない |
| 求人の幅 | ◎ 国内最大級 | ○ ハイクラス特化 | ○ 外資系特化 |
| 担当者サポート | ◎ あり(質は担当次第) | △ スカウト型 | ✕ セルフ型 |
| 私の結果 | ◎ ここで内定 | 早期離脱 | ほぼ不使用 |
40代・未経験職種への転職なら、リクルートエージェント一択でいい。
ビズリーチとLinkedInは、それぞれ「同職種でのキャリアアップ」「外資系狙い」という 明確な目的がある場合にだけ使う、というのが私の結論だ。
サービス選びより、「何を持って行くか」の方が重要だった
振り返ると、どのサービスを使うかよりも、 何を持ってエージェントに会いに行くかの方が、結果を左右したと思っている。
同じリクルートエージェントに登録した人でも、 手ぶらで行った時と、「できること100個」の資料を持って行った時では、 担当者の動き方がまるで違った。 サービスの優劣よりも、自分がどれだけ準備して臨むかで、結果は変わる。
まだ資料を作っていないなら、先にそちらを読んでほしい。 エージェントへの登録は、その後でも遅くない。


コメント