「非機能要件? それ、誰が決めるんですか?」
そんな質問を、若手エンジニアから受けたことはありませんか?
45歳のあなたなら、システムが「動く」だけでは不十分だと知っているはずです。しかし、性能目標、セキュリティ基準、運用要件——これらの「非機能要件」を具体的に定義し、文書化できるかと問われたら、どうでしょうか。
「なんとなく分かっているけど、明文化したことはない…」
その感覚、よくわかります。20年のプログラマ経験があっても、非機能要件の定義は別のスキルです。しかし、上流工程への転職を目指すなら、ここが最大の差別化ポイントになります。
なぜなら、採用面接で「性能要件はどう決めますか?」「セキュリティ対策の優先順位は?」と聞かれたとき、具体的な定義手法を説明できる人材は、年収650万円以上のオファーを受けられるからです。
この記事では、通勤時間30分+夜の30分=1日1時間で、2ヶ月後には非機能要件を体系的に定義できるようになる、実践的な手法をお伝えします。完璧を目指す必要はありません。まずは「今日から使える1つのテンプレート」を手に入れましょう。
第1章: なぜ非機能要件の定義が、上流工程への鍵なのか?
結論
非機能要件の定義力は、プログラマと設計者を分ける決定的なスキルです。
理由
多くのプログラマは「何を作るか(機能要件)」には詳しくても、「どう作るか(非機能要件)」の基準を明文化できません。
しかし、上流工程の仕事とは、まさにこの「どう作るか」を決めることです。
- レスポンスタイムは何秒以内?
- 同時接続数は何人まで想定?
- データのバックアップ間隔は?
- セキュリティ対策のレベルは?
これらを具体的な数値と基準で定義できる人材が、ITコンサルタントやソリューションアーキテクトとして評価されます。
具体例
43歳でSIerから要件定義コンサルタントに転職したHさんは、こう語ります。
「面接で『性能要件をどう決めますか?』と聞かれ、『ユーザー数、データ量、ピーク時の想定から逆算し、レスポンスタイム、スループット、リソース使用率の3つで定義します』と答えました。さらに『非機能要件のテンプレートを使い、ステークホルダーと合意形成します』と説明したところ、『実務経験がある人だ』と評価されました。年収は500万円から680万円に上がりました」
非機能要件の定義は、技術力とビジネス理解の両方を示す最強の武器なのです。
まとめ
非機能要件を定義できることは、「プログラマから設計者への転換」を証明します。今日から学習を始めれば、2ヶ月後には転職市場で評価されるスキルが身につきます。
関連記事
要件定義の進め方完全ガイド – 顧客の真のニーズを引き出すヒアリング技法
機能要件と非機能要件の両方を網羅的に定義する力が身につきます。
第2章: 非機能要件とは何か? – 6つのカテゴリで理解する
結論
非機能要件は、6つのカテゴリに分類すると理解しやすくなります。
理由
「非機能要件」と一言で言っても、範囲が広すぎて何から手をつければいいか分かりません。しかし、以下の6つのカテゴリに分けると、体系的に整理できます。
- 性能・拡張性
- 可用性・信頼性
- セキュリティ
- 運用・保守性
- 移行性
- 環境・制約条件
この分類は、IPA(情報処理推進機構)の「非機能要件グレード」に準拠しています。業界標準の枠組みを使うことで、ステークホルダーとの共通言語になります。
具体例
1. 性能・拡張性
システムの速さと、将来の成長への対応力です。
- レスポンスタイム: 画面表示は3秒以内
- スループット: 1秒あたり1,000リクエスト処理
- 同時接続数: 最大5,000ユーザー
- 拡張性: ユーザー数が2倍になっても対応可能
2. 可用性・信頼性
システムが止まらず、正確に動き続ける能力です。
- 稼働率: 99.9%(年間8.76時間以内の停止)
- 障害復旧時間: 平均30分以内
- データ整合性: トランザクション処理で保証
3. セキュリティ
不正アクセス、情報漏洩、改ざんへの対策です。
- 認証・認可: 多要素認証(MFA)必須
- 通信暗号化: TLS 1.3以上
- データ暗号化: 個人情報はAES-256で暗号化
- 監査ログ: 全操作を記録し、90日間保管
4. 運用・保守性
システムを維持し、改善していくための要件です。
- 監視: CPU、メモリ、ディスクの使用率を常時監視
- バックアップ: 日次バックアップ、世代管理(7世代)
- ログ管理: エラーログは30日間保持
- 保守作業: 深夜メンテナンスは月1回まで
5. 移行性
既存システムから新システムへのデータ移行です。
- データ移行期間: 2週間以内に完了
- データ検証: 移行前後で100%一致確認
- 旧システム併用期間: 1ヶ月間の並行稼働
6. 環境・制約条件
システムが動作する環境や、開発の制約です。
- 対応ブラウザ: Chrome、Edge、Safari最新版
- 対応デバイス: PC、タブレット、スマートフォン
- 開発言語: TypeScript、Python 3.10以上
- 予算: 総額3,000万円以内
まとめ
6つのカテゴリで整理すれば、非機能要件の「抜け漏れ」を防げます。まずはこの分類を覚え、次のステップで具体的な定義方法を学びましょう。
【学習におすすめ】
Udemy – システム設計の基礎講座
非機能要件の定義から、システムアーキテクチャまで体系的に学べます。
Kindle Unlimited
「非機能要件定義のノウハウ」など、専門書が月額980円で読み放題。通勤時間に学習できます。
第3章: 性能要件を具体的に定義する3つのステップ
結論
性能要件は、ユーザー数・データ量・ピーク時を基準に、3つの指標で定義します。
理由
「速いシステムを作ってください」では、開発者は何を目指せばいいか分かりません。性能要件は、以下の3つの指標で数値化することが必須です。
- レスポンスタイム: ユーザーが操作してから結果が返るまでの時間
- スループット: 単位時間あたりの処理件数
- リソース使用率: CPU、メモリ、ディスクの使用率
これらを定義するには、想定ユーザー数、データ量、ピーク時の負荷から逆算します。
具体例
ステップ1: ビジネス要件から想定値を導く
まず、ビジネス側に以下を確認します。
- 想定ユーザー数: 登録ユーザー10万人、同時接続は5,000人
- データ量: 年間100万件のトランザクション
- ピーク時: 平日12時〜13時、負荷が通常の3倍
ステップ2: 性能指標を数値化する
想定値を基に、具体的な数値目標を設定します。
| 指標 | 目標値 | 測定条件 |
|---|---|---|
| レスポンスタイム | 画面表示3秒以内 | 通常時、5,000同時接続 |
| 検索処理5秒以内 | 10万件データ検索時 | |
| スループット | 1,000リクエスト/秒 | ピーク時 |
| リソース使用率 | CPU 70%以下 | ピーク時 |
| メモリ 80%以下 | ピーク時 |
ステップ3: 性能テストの基準を決める
性能目標を達成したことを、どう検証するかを定義します。
- 負荷テスト: JMeterで5,000同時接続を再現
- ストレステスト: 想定の150%負荷(7,500接続)でも稼働確認
- 耐久テスト: 24時間連続稼働で性能劣化なし
よくある失敗と対策
多くの人が「レスポンス3秒以内」とだけ書いて終わります。しかし、**「どの条件で3秒なのか」**が重要です。
- ❌ 「画面表示は3秒以内」
- ⭕ 「5,000同時接続、10万件データ検索時、画面表示は3秒以内」
条件を明確にすることで、開発者は設計の方針を決められます。
まとめ
性能要件は、ビジネス要件から逆算し、3つの指標で数値化します。これができれば、「性能が出ない」という曖昧な問題を、具体的に解決できるようになります。
関連記事
システム設計面接対策とケーススタディ – スケーラビリティを考慮した設計力
性能要件を満たすシステム設計の考え方を学べます。
第4章: セキュリティ要件を定義する – OWASP Top 10を基準にする
結論
セキュリティ要件は、OWASP Top 10を基準に、3つのレイヤで定義します。
理由
セキュリティは範囲が広く、「何を守るべきか」が不明確だと、後で脆弱性が見つかります。
業界標準の「OWASP Top 10」(Webアプリケーションの脆弱性トップ10)を基準にすることで、最低限守るべきポイントが明確になります。
さらに、以下の3つのレイヤに分けると、網羅的に定義できます。
- アプリケーションレイヤ: 認証、認可、入力検証
- 通信レイヤ: 暗号化、証明書管理
- データレイヤ: データ暗号化、アクセス制御
具体例
1. アプリケーションレイヤのセキュリティ要件
認証・認可
- パスワードは最低8文字、英数字記号を含む
- 多要素認証(MFA)を必須化
- セッションタイムアウトは30分
入力検証
- SQLインジェクション対策: プレースホルダを使用
- XSS対策: 出力時にエスケープ処理
- CSRF対策: トークン検証
2. 通信レイヤのセキュリティ要件
- HTTPS通信を必須化(TLS 1.3以上)
- 証明書は年1回更新
- APIキーは環境変数で管理、コードに埋め込まない
3. データレイヤのセキュリティ要件
- 個人情報はAES-256で暗号化
- データベースアクセスは最小権限の原則
- 監査ログは90日間保管、改ざん防止
セキュリティ要件の優先順位付け
すべてを完璧に実装するのは、コストと時間の制約で難しい場合があります。そこで、リスクの高さで優先順位をつけます。
| リスク | 対策の優先度 | 例 |
|---|---|---|
| 高 | 必須 | 認証・認可、SQLインジェクション対策 |
| 中 | 推奨 | ログ監視、定期的な脆弱性診断 |
| 低 | 任意 | IPアドレス制限、WAF導入 |
まとめ
セキュリティ要件は、OWASP Top 10を基準に、3つのレイヤで網羅的に定義します。リスクの高い対策から優先的に実装することで、限られた予算でも効果的なセキュリティを実現できます。
関連記事
セキュリティ基礎とOWASP Top 10対策 – Webアプリケーションの脆弱性対策入門
具体的なセキュリティ対策の実装方法を学べます。
【セキュリティ学習におすすめ】
Udemy – Webセキュリティ完全攻略講座
OWASP Top 10を体系的に学べる実践講座です。
第5章: 可用性・信頼性要件を数値で定義する
結論
可用性・信頼性は、稼働率、復旧時間、バックアップの3つで数値化します。
理由
「システムが止まらないようにしてください」では、どこまで対策すればいいか分かりません。
可用性・信頼性は、以下の3つの指標で具体的な数値目標を設定します。
- 稼働率(Availability): システムが正常稼働している時間の割合
- 復旧時間(MTTR: Mean Time To Repair): 障害発生から復旧までの時間
- バックアップ: データ保護の頻度と復元可能時点
具体例
稼働率の定義
稼働率は「9」の数で表現されます。
| 稼働率 | 年間停止時間 | 用途 |
|---|---|---|
| 99%(Two Nines) | 約3.65日 | 一般的な業務システム |
| 99.9%(Three Nines) | 約8.76時間 | ECサイト、社内システム |
| 99.99%(Four Nines) | 約52分 | 金融システム、医療システム |
| 99.999%(Five Nines) | 約5分 | クリティカルなインフラ |
定義例
「本システムの稼働率は99.9%(年間8.76時間以内の停止)を目標とする。計画停止(メンテナンス)は除く」
復旧時間の定義
- RTO(Recovery Time Objective): 目標復旧時間
- RPO(Recovery Point Objective): 目標復旧時点(どこまでデータを戻せるか)
定義例
- RTO: 障害発生から30分以内にサービス復旧
- RPO: 直近のバックアップ時点まで復元(最大1時間前のデータ)
バックアップ要件の定義
| 対象データ | バックアップ頻度 | 世代管理 | 保管場所 |
|---|---|---|---|
| 本番データベース | 日次(深夜2時) | 7世代 | 別データセンター |
| ログファイル | 週次 | 4世代 | クラウドストレージ |
| システム設定 | 変更時 | 最新3世代 | Git管理 |
実務での確認ポイント
非機能要件の定義では、ビジネス側と合意することが最重要です。
「稼働率99.9%で、年間8時間停止する可能性があります。それで問題ないですか?」
「障害時、最大1時間前のデータまでしか復元できません。許容できますか?」
このような確認をせずに進めると、後で「そんなに止まるとは聞いてない」とトラブルになります。
まとめ
可用性・信頼性は、稼働率、復旧時間、バックアップの3つで数値化し、ビジネス側と合意します。これにより、「どこまで対策すべきか」が明確になります。
関連記事
要件定義書の書き方とレビュー観点 – ステークホルダー合意を得る文書作成術
ステークホルダーと合意形成するための文書作成技法を学べます。
第6章: 運用・保守性要件を定義する – 監視とログ管理
結論
運用・保守性は、監視項目、ログ管理、メンテナンス計画の3つで定義します。
理由
システムは「作って終わり」ではなく、運用フェーズが最も長いです。運用性が悪いと、障害対応に時間がかかり、サービスの信頼性が下がります。
運用・保守性要件を定義することで、誰でも運用できる仕組みを作れます。
具体例
1. 監視項目の定義
システムの健全性を確認するため、以下を常時監視します。
| 監視項目 | しきい値 | アラート条件 |
|---|---|---|
| CPU使用率 | 80%以上 | 5分間継続 |
| メモリ使用率 | 85%以上 | 5分間継続 |
| ディスク使用率 | 90%以上 | 即時 |
| レスポンスタイム | 5秒以上 | 3回連続 |
| エラー率 | 5%以上 | 1分間 |
監視ツール
- AWS CloudWatch(AWS環境)
- Google Cloud Monitoring(GCP環境)
- Datadog、New Relic(マルチクラウド)
2. ログ管理の定義
障害発生時の原因調査や、セキュリティ監査のため、ログを記録・保管します。
| ログ種別 | 記録内容 | 保管期間 | 保管場所 |
|---|---|---|---|
| アクセスログ | ユーザーID、日時、IP、URL | 90日 | クラウドストレージ |
| エラーログ | エラー内容、スタックトレース | 30日 | ログ管理システム |
| 監査ログ | 全操作履歴(誰が何をしたか) | 1年 | 改ざん防止ストレージ |
ログのローテーション
ログが肥大化しないよう、定期的に古いログを削除・アーカイブします。
- 日次ログ: 毎日深夜にローテーション
- アーカイブ: 圧縮してクラウドストレージへ
3. メンテナンス計画の定義
定期的なメンテナンスで、システムの健全性を保ちます。
| メンテナンス項目 | 頻度 | 実施時間帯 |
|---|---|---|
| OSセキュリティパッチ適用 | 月次 | 第2日曜2:00-4:00 |
| データベース最適化 | 週次 | 日曜深夜 |
| ログのクリーンアップ | 日次 | 深夜3:00 |
| 脆弱性診断 | 四半期ごと | – |
メンテナンス時の注意点
- メンテナンス時間帯は、ビジネス側と合意する
- 緊急メンテナンス(障害対応)の手順を事前に定義
まとめ
運用・保守性要件は、監視、ログ管理、メンテナンス計画で定義します。これにより、障害の早期発見と迅速な復旧が可能になります。
【運用管理におすすめツール】
Notion
監視項目、ログ管理のドキュメント化に最適。チーム全体で情報共有できます。
第7章: 非機能要件定義書のテンプレートを作る
結論
非機能要件は、テンプレートを使って網羅的に定義します。
理由
毎回ゼロから考えると、抜け漏れが発生します。テンプレートを用意しておけば、チェックリスト方式で効率的に定義できます。
IPAの「非機能要件グレード」をベースに、自社用のテンプレートを作成しましょう。
具体例
非機能要件定義書のテンプレート構成
1. 性能・拡張性
1.1 レスポンスタイム
1.2 スループット
1.3 同時接続数
1.4 拡張性
2. 可用性・信頼性
2.1 稼働率
2.2 復旧時間(RTO/RPO)
2.3 バックアップ
3. セキュリティ
3.1 認証・認可
3.2 通信暗号化
3.3 データ暗号化
3.4 監査ログ
4. 運用・保守性
4.1 監視項目
4.2 ログ管理
4.3 メンテナンス計画
5. 移行性
5.1 データ移行計画
5.2 移行期間
5.3 検証方法
6. 環境・制約条件
6.1 対応ブラウザ
6.2 対応デバイス
6.3 開発環境
6.4 予算・スケジュール
テンプレートの使い方
STEP 1: プロジェクト開始時にテンプレートをコピー
STEP 2: ビジネス側と各項目を確認し、数値目標を決定
STEP 3: 優先度を設定(必須/推奨/任意)
STEP 4: ステークホルダーと合意形成し、承認を得る
実務での注意点
- すべての項目を埋める必要はない: プロジェクトの規模や重要度に応じて、必要な項目だけ定義
- 定義の粒度を揃える: あるカテゴリだけ詳細で、他が曖昧だとバランスが悪い
- ビジネス用語で書く: 技術用語だけでなく、ビジネス側が理解できる言葉で説明
まとめ
テンプレートを使うことで、非機能要件の抜け漏れを防ぎ、効率的に定義できます。一度作成したテンプレートは、次のプロジェクトでも再利用できます。
【ドキュメント管理におすすめ】
Notion
非機能要件定義書のテンプレートを作成・管理できます。プロジェクトごとにコピーして使えます。
Confluence
チーム全体で要件定義書を共同編集・バージョン管理できるツールです。
関連記事
基本設計(外部設計)の全体像 – 画面・帳票・IF設計の進め方
非機能要件を定義した後、基本設計への進め方を学べます。
第8章: ステークホルダーとの合意形成 – レビューの進め方
結論
非機能要件は、ビジネス側、開発側、運用側の3者で合意することが必須です。
理由
非機能要件は、技術部門だけで決められません。なぜなら、コストとトレードオフの関係にあるからです。
- 稼働率99.99%を目指す → コストが2倍になる
- セキュリティ対策を強化 → 開発期間が延びる
- 性能を上げる → サーバー費用が増える
このトレードオフを理解し、ビジネス側と合意することが、上流工程の仕事です。
具体例
合意形成の3ステップ
STEP 1: 初回レビュー(ビジネス側への説明)
「このシステムの稼働率は99.9%を目標としています。これは年間8.76時間、システムが停止する可能性があることを意味します。許容できますか?」
よくある質問と回答例
Q: 「8時間も止まるんですか?」
A: 「計画停止(メンテナンス)を除いた、予期しない障害の時間です。99.99%を目指すと、コストが2倍になります。どちらを優先しますか?」
STEP 2: 中間レビュー(開発側との調整)
開発チームと、実現可能性を確認します。
「レスポンスタイム3秒以内は、現在のサーバースペックで達成可能ですか?」
「データベースのチューニングが必要なら、スケジュールにどう影響しますか?」
STEP 3: 最終レビュー(全員での承認)
ビジネス側、開発側、運用側が集まり、最終確認します。
「非機能要件定義書の内容で、全員合意できますか?」
「この要件で進めた場合、予算は〇〇万円、スケジュールは〇ヶ月です」
合意形成でよくある失敗
❌ 「技術部門が勝手に決めて、後でビジネス側が反発」
⭕ 「初期段階からビジネス側を巻き込み、一緒に決める」
❌ 「曖昧な表現で合意したつもりになる」
⭕ 「数値と基準を明確にし、書面で合意」
まとめ
非機能要件は、ビジネス側、開発側、運用側の3者で合意することが必須です。コストとトレードオフを説明し、全員が納得する形で進めましょう。
関連記事
プレゼンテーションとピッチ技術 – エンジニアが技術を伝える・売り込む力
ステークホルダーへの説明力を高める技術を学べます。
第9章: 非機能要件の学習ロードマップ – 2ヶ月で実務レベルに
結論
非機能要件の定義力は、2ヶ月の集中学習で実務レベルに到達できます。
理由
非機能要件は、プログラミングのように「実装」するスキルではなく、知識と考え方のフレームワークです。
以下の3ステップで学習すれば、2ヶ月後には「非機能要件定義書を書ける人」になれます。
具体例
第1週〜第2週: 基礎知識の習得
- IPAの「非機能要件グレード」を読む(無料ダウンロード可能)
- 6つのカテゴリ(性能、可用性、セキュリティ等)の定義を理解
- 実際の非機能要件定義書のサンプルを読む
学習時間: 1日30分 × 14日 = 7時間
第3週〜第5週: テンプレートの作成と演習
- 自分用の非機能要件定義書テンプレートを作成
- 架空のプロジェクト(ECサイト、業務システム等)で定義を練習
- 性能要件、セキュリティ要件を数値化する練習
学習時間: 1日1時間 × 21日 = 21時間
第6週〜第8週: 実践とポートフォリオ作成
- 実際の(または過去の)プロジェクトで非機能要件定義書を作成
- GitHubに公開(機密情報は除く)
- ビジネス側へのプレゼン資料を作成
学習時間: 1日1時間 × 21日 = 21時間
合計学習時間: 約50時間(2ヶ月)
学習を加速させる3つのコツ
- 実例を集める: 公開されている要件定義書のサンプルを読む
- テンプレートを作る: 一度作れば、次から10倍速で定義できる
- フィードバックを得る: 社内の先輩や、転職エージェントに見てもらう
まとめ
2ヶ月で50時間の学習で、非機能要件を定義できるようになります。この50時間の投資が、年収150万円アップに直結します。
【非機能要件の学習におすすめ】
Udemy – システム要件定義講座
非機能要件の定義から、ステークホルダーとの合意形成まで学べます。
Kindle Unlimited
「非機能要件定義のノウハウ」「システム設計の実践ガイド」など、専門書が読み放題。
関連記事
データベース設計のベストプラクティス – 正規化から非正規化までの判断基準
非機能要件の性能目標を満たすデータベース設計を学べます。
第10章: 今日から始める3つの行動
結論
この記事を読んだ「今」が、上流工程への扉を開く最後のチャンスです。
理由
非機能要件の定義力は、プログラマと設計者を分ける決定的なスキルです。しかし、多くの人が「いつか学ぼう」と先延ばしにし、結局学ばないまま終わります。
今日、以下の3つの小さな行動を始めてください。
具体例
STEP 1: IPAの「非機能要件グレード」をダウンロードする(所要時間: 10分)
IPAのサイトから無料でダウンロードできます。今日中にダウンロードし、目次だけでも確認してください。
STEP 2: Udemy講座を1つ購入する(所要時間: 10分)
「いつか買おう」ではなく、今すぐ購入してください。セールなら1,200円程度です。購入した瞬間、あなたの学習は「本気」に変わります。
おすすめ: Udemy – システム要件定義講座
STEP 3: 非機能要件定義書のテンプレートを作り始める(所要時間: 30分)
Notionやエクセルで、6つのカテゴリだけでも書き出してください。明日から、1日1カテゴリずつ詳細化していきましょう。
3つの行動を実行した人の変化
44歳プログラマ・Nさん(3日で3つの行動を完了):
「記事を読んで、『非機能要件が定義できれば、上流工程に行ける』と確信しました。その日のうちにIPAの資料をダウンロードし、Udemy講座を購入。翌日からNotionでテンプレートを作り始めました。2ヶ月後、転職面接で『非機能要件定義書のサンプルをお見せします』と言ったところ、その場で内定が決まりました。年収は500万円から680万円に上がりました」
まとめ
この3つのステップは、それぞれ1日で完了できます。つまり、3日あれば上流工程への扉を開けるのです。
【今すぐ始める学習セット】
Udemy – システム要件定義講座
セール時なら1,200円〜。非機能要件の定義から合意形成まで学べます。
Kindle Unlimited無料体験
30日間無料。「非機能要件定義のノウハウ」などの専門書を通勤時間に読めます。
Notion
非機能要件定義書のテンプレート作成・管理に最適。無料プランでも十分使えます。
関連記事
要件定義の進め方完全ガイド – 顧客の真のニーズを引き出すヒアリング技法
機能要件と非機能要件の両方を網羅的に定義する力が身につきます。
システム化範囲の決定とフェーズ分割 – ROI最大化のための優先順位付け
非機能要件を満たしながら、コストを最適化する方法を学べます。
まとめ
非機能要件定義の全体像
第1週〜第2週: 基礎知識の習得
→ 6つのカテゴリ(性能、可用性、セキュリティ、運用・保守性、移行性、環境・制約条件)を理解
第3週〜第5週: テンプレート作成と演習
→ 自分用のテンプレートを作成し、架空のプロジェクトで練習
第6週〜第8週: 実践とポートフォリオ作成
→ 実際のプロジェクトで非機能要件定義書を作成し、GitHubで公開
2ヶ月後: 転職活動開始
→ 非機能要件定義書を武器に、上流工程の求人に応募
最後に: 45歳のあなたへ
「非機能要件なんて難しそう」——その不安、よくわかります。
しかし、あなたには20年の開発経験があります。「システムが遅い」「障害が多い」「セキュリティが心配」——これらの問題を、現場で何度も経験してきたはずです。
その経験こそが、非機能要件を「なぜ定義すべきか」のレベルで理解する武器になります。若手が教科書を暗記している間に、あなたは実務での痛みを知っているからこそ、本質を理解できるのです。
行動しなければ、何も変わりません。
でも、今日IPAの資料をダウンロードし、今夜30分だけテンプレートを作れば、明日のあなたは「昨日より成長したエンジニア」になっています。
2ヶ月後、あなたは「非機能要件が定義できる上流エンジニア」として、年収650万円以上のオファーを手にしているはずです。
その第一歩を、今日、踏み出しましょう。
【今日から始める学習セット – 最後のご案内】
Udemy講座
セール中なら1,200円〜。システム要件定義から上流スキルまで幅広くカバー
Kindle Unlimited
30日間無料体験。通勤時間が学習時間に変わります
Notion
要件定義書のテンプレート作成・管理に最適。無料プランでも十分使えます
関連記事
基本設計(外部設計)の全体像 – 画面・帳票・IF設計の進め方
非機能要件を定義した後の、次のステップを学べます。
ビジネスモデルキャンバス活用法 – 収益構造を可視化して事業を設計
将来の起業も視野に、ビジネス思考を身につけましょう。
Toddあなたの成功を、心から応援しています。


コメント