転職活動を始める前、一つの疑問があった。
月100時間近い残業をこなしながら、 いったいどこに転職活動をする時間があるのか。
答えは「時間を作る」ではなく、「時間を見つける」だった。 まとまった時間なんて最初からありません。 あるのは、細切れのすき間だけだ。 そのすき間を、どう使うかで、転職活動の質が変わった。
実際に転職活動に使った、4つの時間帯
私が転職活動に使った時間帯は、主に4つだった。 それぞれ、何に使えて、何に使えないかが違う。
通勤時間
往復60分
リサーチと自己分析に使った
スマートフォンで志望する業界・企業の情報を読んだ。求人票を読み込んだ。自己分析のメモをアプリに書き溜めた。
電車の中は「考える時間」として最適だった。誰にも邪魔されず、かつ物理的に他の仕事ができない。強制的に転職活動だけに集中できる時間だった。
注意:メモは翌朝見直すと「違う」と感じることが多かった。その日に完成させようとせず、翌日の自分に判断を委ねることにした。
昼休み
45〜60分
必ず外に出て、頭を切り替えた
昼休みは社外に出た。社内にいると、職場の延長になってしまう。外の空気を吸うだけで、頭が転職活動モードに切り替わった。
主にエージェントへのメール返信、求人票の確認、面接の準備メモを書くことに使った。15〜20分の作業でも、毎日続けると積み上がる。
注意:昼休みに詰め込もうとすると食事がおろそかになる。体力を削ると転職活動の質が落ちる。食事と作業の両立を意識した。
帰宅後
家族就寝後
深い作業はここでしかできなかった
子どもが寝た後の時間が、唯一まとまって考えられる時間だった。自己分析の整理、職務経歴書の加筆、面接の想定問答の準備——集中力が必要な作業はすべてここに集めた。
ただし、家族との時間は意識的に守った。夕食から子どもが寝るまでは、スマートフォンを見ないことにした。その分、深夜の時間の密度が上がった。
注意:睡眠を削りすぎると、現職のパフォーマンスが落ちる。現職で問題を起こすと転職活動どころではなくなる。深夜作業は1〜2時間を上限にした。
土日の
朝時間
週に1回、1〜2時間だけ使った
土日は家族との時間を最優先にした。でも週に1回、早起きして1〜2時間だけ転職活動に充てた。家族が起きる前の静かな時間は、週の中で最も集中できた。
主に週全体の振り返りと、翌週の面接準備に使った。週次でレビューすることで、活動の方向性がずれていないかを確認できた。
注意:土日に転職活動をしすぎると家族の不満が積み重なる。妻との約束を守ることが、長期戦を続ける上で重要だった。
在職中の転職活動には、特有の消耗がある
時間の作り方より、むしろこちらを先に知っておいてほしいことがある。
在職中の転職活動には、退職後に活動する場合にはない、 特有の消耗がある。 それを知らないまま始めると、途中でガス欠になる。
一番消耗したのは、時間ではなかった。「今日も現職を乗り越えなければ、転職活動ができない」という、二重の負荷だった。
現職のパフォーマンスを落とせない、という縛り
在職中の転職活動で常に意識したのは、 「現職で問題を起こしてはいけない」という縛りだ。
転職活動中に現職でミスが増えると、上司に怪しまれる。 転職活動が会社に知られると、状況が複雑になる可能性がある。 だから現職では「いつも通り」を維持しなければならない。
でも内心では、もう「ここを去る」という気持ちがある。 その乖離が、じわじわと消耗を生んだ。
転職活動の中盤、ある月曜の朝に書いたメモ
今日も現職に行かなければならない。でも頭は昨夜の面接準備の続きにある。
この二重生活が、いつまで続くのか。
でも退職してから活動すると、収入が途切れる。家族への影響を考えると、在職中に内定を取るしかない。
わかっている。だからやる。それだけだ。
「今日は現職が忙しすぎた」という日の対処
月100時間残業の現職をこなしながら転職活動をしていると、 「今日は何もできなかった」という日が必ず来る。
その日をどう扱うかで、継続できるかが変わった。 私が決めたのは、「何もできなかった日は、翌日に取り返そうとしない」ことだった。
取り返そうとすると、無理が重なって続かなくなる。
できない日があることを前提に、「毎日少しずつ」を設計することが、6ヶ月続けるためのコツだった。
6ヶ月続けるために決めた、3つのルール
毎日1つだけ、必ずやる
「今日は1つだけやれればいい」と決めた。求人票を1件読む。メモを3行書く。それだけでも「今日も進んだ」という感覚が生まれる。その感覚が、翌日の継続につながった。大きな進捗を目指すより、小さな継続を積み上げる方が、長期戦では圧倒的に有利だ。
翌朝に前日のメモを必ず読み返す
通勤時間に書いたメモを、翌朝の通勤時間に読み返した。「昨日の自分が考えたこと」を客観的に見直すことで、思考の精度が上がった。一晩置くと「これは違う」と気づく部分が必ず出てくる。その積み重ねが、自己分析の深さになっていった。
週に1回、進捗を数字で確認する
「今週、求人票を何件読んだか」「エージェントと何回やり取りしたか」を週次で記録した。数字にすることで、頑張っているのか停滞しているのかが客観的にわかる。感覚だけで続けていると、忙しい週が続いた時に「全然進んでいない気がする」という不安が大きくなる。数字が、その不安を和らげてくれた。
在職中の転職活動は、消耗する。それでも、在職中にやる理由がある
正直に言う。在職中の転職活動は、消耗する。 時間も体力も、精神的な余裕も、削られる。
それでも在職中にやる理由は、一つだ。 収入が途切れない。 家族を養いながら転職する以上、 収入のない期間を作ることへのリスクは無視できない。 在職中の消耗は、そのリスクを取らないための代償だ。
6ヶ月間、在職中に転職活動をした。 睡眠を削った。家族に心配をかけた。現職でも気を抜けなかった。
でもその6ヶ月があったから、内定を取った後に「辞めます」と言えた。 収入を守りながら、次の場所を決められた。
つらかったが、正解だったと今は思っている。
エージェントへの準備やサービスの選び方より先に、 この記事を読んでおいてほしかった。 時間の作り方と消耗の覚悟ができていると、 転職活動の全体像が見えやすくなるからだ。
在職中の転職活動は、平日夜や土日でも対応できるエージェントが頼りになる。 リクルートエージェントはオンライン面談にも対応しており、 現職を続けながら活動しやすい環境が整っていた。


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